TOP > 人物表現 > 心の交流・意思の疎通 > 狼煙(のろし)
一つの丘から野火が上っていた。海草のように揺れながら、どこまでもどこまでも、無限に高く延びていた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 ページ位置:89% 作品を確認(amazon)
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狼煙(のろし)
けむり
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前後の文章を含んだ引用
......使なら、何故私はこう悲しいのであろう。もはや地上の何者にも縛られないはずの私の中が、何故こう不安と恐怖に充たされているのであろう。何か間違いがなければよいが。 一つの丘から野火が上っていた。海草のように揺れながら、どこまでもどこまでも、無限に高く延びていた。 太陽は何処にいる。神のように、あの空の上、空間を充たした水のまた上にいるはずだ。 丘の頂上の草は、水の流れに押されて、靡いていた。そして火は頂上を取り巻く低く......
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(野火の煙は)風に吹き散らされるのを惜しむかのように、相寄り束になって、中空目指して、目的あり気に立っていた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
音は聞こえずに烽火 の火花は間を置いて怪火のようにはるかの空にぱっと咲いてはすぐ散って行く。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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けむりの表現・描写・類語(火・煙・灰のカテゴリ)の一覧 ランダム5
きれぎれにからみあったけむりが雲のように漂っているのだ。
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
野火の煙が、回転する磁石の針のように揺れる
大岡 昇平 / 野火 amazon
(夜、)杉林のなかに炭焼小屋があって、白い煙が切り立った山の闇を匍 い登っていた。
梶井基次郎 / 闇の絵巻
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羊の毛のように白く靡(なび)く浅間の烟(けむり)
田山 花袋 / 田舎教師 amazon
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夢野久作 / ドグラ・マグラ
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