エーテルのように風景に拡がってゆく虚無
梶井基次郎 / 冬の日 ページ位置:45% 作品を確認(青空文庫)
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むなしい・虚無感
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前後の文章を含んだ引用
......かな音をさせながら、堯にすれちがってすたすたと坂を登って行った。 「俺の部屋はあすこだ」 堯はそう思いながら自分の部屋に目を注いだ。薄暮に包まれているその姿は、今エーテルのように風景に拡がってゆく虚無に対しては、何の力でもないように眺められた。 「俺が愛した部屋。俺がそこに棲 むのをよろこんだ部屋。あのなかには俺の一切の所持品が――ふとするとその日その日の生活の......
単語の意味
虚無(きょむ)
風景(ふうけい)
虚無・・・むなしいこと。人生のむなしさを意識すること。この世のありとあらゆるものに価値や意味などないと認めてしまうこと。
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
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林 芙美子 / 牛肉「林芙美子傑作集 (1951年) (新潮文庫〈第201〉)」に収録 amazon
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