懐かしい・懐かしく思うの表現・描写・類語

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懐かしい・懐かしく思うの表現・描写・類語

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たまらなく懐かしい

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関連カテ少し好き

関連カテ優しい愛情を感じる（包まれる）

牛が胃袋からもどしたものを楽しみに噛みしめているように、昔の思い出をもどし、その懐かしさを噛みしめる

林芙美子 / 晩菊・水仙・白鷺　amazon関連カテ好き

思いがけなく街で旧友に逢ったような懐かしさ

（昔の写真を見て）子供の時地中に埋めて久しく忘れ去っていた銀貨を、ふと思い出して掘りあてだようにうれしかった。

森田たま / もめん随筆〈続〉　amazon関連カテ思い出・思い出に浸る

思い出してさらさら肩をすべる粉雪の音色をきいているようにその頃がなつかしい。

森田たま / もめん随筆　amazon関連カテ思い起こす・記憶をたどる

時間を手動でたぐり寄せているような不思議な感覚を同時に味わいながら

綿矢りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録　amazon関連カテ思い起こす・記憶をたどる

私の記憶の底の底から何かしらなつかしいような又は遣（や）る瀬（せ）のない夢のような……正直に云えば吸い付きたいような思い出を喚（よ）び起すらしい気持のする匂い

夢野久作 / ドグラ・マグラ　青空文庫関連カテいい匂い

胸にのみしみじみと感ぜられるなつかしい季節

有島武郎 / 生まれいずる悩み　青空文庫

泣きたいほどなつかしい

吉本ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録　amazon

少し遠くにあるその静かな声は、ケーブルを抜けて夜を駆けてくる。私は目を閉じて、なつかしい雄一の声の響きを聞いていた。それは淋しい波音のように聞こえた。

吉本ばなな / 満月キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録　amazon関連カテ電話をかける・架電

失われた楽園を慕い望むイヴのように、静かに小さくうねる水の皺（しわ）を見やりながら、はるかな海の上の旅路を思いやった。

有島武郎 / 或る女（前編）　青空文庫

まるで一年も牢獄（ろうごく）にいて、人間らしい人間にあわないでいた人のように葉子には岡がなつかしかった。

有島武郎 / 或る女（後編）　青空文庫

なつかしい街であり、消えがたい数々の思い出を残している都会でもある。

池波正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ生まれ育った土地

明治・大正のころを偲ばせるパッケージングの古風な美しさ、簡素な風趣は、いまになって見ると、むしろ、モダンな感覚さえただよわせている。

池波正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録　amazon

絵をならい始めていた頃の、まずいデッサンの幾枚かが、茶色にやけていて、納戸（なんど）の奥から出て来るとまるで別な世界だった私を見る。

林芙美子 / 新版　放浪記　青空文庫

昔、佐世保にいた頃、私はこの歌をきいた事がある。誘われるようななつかしさを感じる。

林芙美子 / 新版　放浪記　青空文庫

懐かしい感じがして会いたくなった。

吉本ばなな「N・P (角川文庫)」に収録　amazon

尾道へ戻った事を後悔する。　ふるさとは遠くにありて想うものなり。たとい異土（いど）の乞食（かたい）となろうともふるさとは再び帰り来る処に非ずの感を深くするなり。

林芙美子 / 新版　放浪記　青空文庫関連カテ田舎に帰る

（映画「となりのトトロ」が持つ）まるで強力なパンチみたいななつかしさに打ちのめされて、私は目の前が暗くなりそうだった。　もちろん、そう思っていたのは私だけだった。《…略…》だから私はその時、同じ場所で同じ映画を観て語り合っているのに、自分だけが徐々にシュールな異空間に分離してゆくような、おかしな感じを味わっていた。

吉本ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ映画・テレビ番組

雨が新鮮に映り、いつもと違う世界を喜びをもって見つめた時が（子供のころにあった）

吉本ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ雨

（子供が感じている）その気の重さは経験上すごくよくわかって、懐かしい気がした。子育ては追体験だな、と実感した。

吉本ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ子育て・子供のしつけ

栄子があまりにも栄子らしいことを言ったので、宴席半ばにしてはじめて本当に〝懐かしい、久々に会った〟という感じがした。　栄子の芯に触れたような感じだ。

吉本ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録　amazon

（サイパンからの友人の手紙を読んで思いを馳せる）その時、時間はひそやかに歩みを止め、私を強烈なスピードと勢いでサイパンの夕方に連れ去った。

吉本ばなな「アムリタ（下） (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ手紙・はがき・便箋

まだ懐かしいと感じるほど、彼の存在が薄れてはいない

平野啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録　amazon関連カテ失恋・恋人と別れる時間が解決してくれる

その瑞々しい水彩画のバスセンターは、もう十五年も経っているというのに、記憶の中の懐かしい建物と何一つ変わらなかった。唯一違うのは、そこにはもう、制服姿の十代の彼女はいないということだった。

平野啓一郎「ある男」に収録　amazon関連カテ変わらない風景

あざみさんはその頃のその人に届くほどの遠い優しい目をしていた。感情が時空を超えて柔らかく広がっていくのを見たような気がした。

よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録　amazon関連カテ思い起こす・記憶をたどる

パパの目になって見たその家は、さびれてうらぶれた田舎の家ではなくって、しみじみとあたたかい懐かしい空間に変わっていた。魔法がやってきていた。西日がぼろぼろの茶色く焼けた畳を照らしていたが、全てが懐かしく味わい深かった。

よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録　amazon

十一年前と脚本や演出やセットに変更はないのだろうか。僕には区別がつかなかった。《…略…》ここには十一年前の時間がそっくり保存されているのだ。そんな気分だった。

小川洋子 / 一つの歌を分け合う「口笛の上手な白雪姫」に収録　amazon関連カテ変わらない風景

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