途方もなく長い道のりを通りぬけてきたかのような、深い奇妙な脱力感が身体の奥底に居すわってしまったのも感じる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:82% 作品を確認(amazon)
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脱力・力が抜ける
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前後の文章を含んだ引用
......と、再び、店内アナウンスの声、機械で調整された空気のにおい、リノリウムの床、雑誌の棚の前にたむろする高校生、それらのものがあっけなくまわりに回復するが、同時に、途方もなく長い道のりを通りぬけてきたかのような、深い奇妙な脱力感が身体の奥底に居すわってしまったのも感じる。 時計の針は、急がなければ待ち合わせに遅れそうな時刻を指している。水島に与えられた時計の、容赦なく回転する秒針。だが十和子のものだった時計は、今もどこかで壊れた......
単語の意味
身体(しんたい)
身体・・・人のからだ。肉体。
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脱力・力が抜けるの表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
太宰治 / 走れメロス
牛河はその午後を、深い無力感に包まれて過ごした。その無力感にはかたちもなく重みもなかった。血液の動きが遅く鈍くなった。視野に淡い霞がかかり、手脚の関節が気怠く軋んだ
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
アニメーション上の表現のように、頰肉が溶けるほどの猛烈な脱力感が押し寄せて、
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
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「嫌い」カテゴリからランダム5
仕事から熱度を奪っていた。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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