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右肘で彼の横腹をついたが、彼はまるで去勢を受けたもののように私に応じようとはしなかった。
野間宏 / 第三十六号「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 ページ位置:53% 作品を確認(amazon)
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無反応・手応えがない
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前後の文章を含んだ引用
......この日は彼の最後の取調べの日であったようである。私は自動車の揺れる反動を利用して、彼に、以前彼と私とが軍法会議控室の房内で話し合ったときのことを思い出させようと右肘で彼の横腹をついたが、彼はまるで去勢を受けたもののように私に応じようとはしなかった。私は彼の横顔に眼をそそいだ。そしてもう一度改めて彼の変った顔を調べた。彼の眼は眼瞼の肉がおちてしまっていて眼をとざしているにもかかわらず眼球を蔽いきれないとでも......
単語の意味
横腹(よこばら)
横腹・・・1.腹の横側。腹の側面。脇腹(わきばら)。横っ腹。
2.物の左右の側面。
2.物の左右の側面。
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