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「何しやがんねん!」 中年の貧相な体つきの幇間は、立ち停まると目をすぼませて政夫に 凄んだ。それは鈍く光る魚族の目であった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:57% 作品を確認(amazon)
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叱る・一喝する
睨む・怒りの目つき
威嚇・脅し
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前後の文章を含んだ引用
......ているのだった。「あの爺さんを相手に突いとったら、肩が凝ってしょうがないわ」 そう言ってぐるりと振り廻した政夫の腕が、すれ違いざまに幇間の持つ三味線に当たった。「何しやがんねん!」 中年の貧相な体つきの幇間は、立ち停まると目をすぼませて政夫に凄んだ。それは鈍く光る魚族の目であった。「兄ちゃん、死にたいんかァ?」「わざとやったんと違うがな……」 政夫が頭を下げてあやまると、男はさっと踵を返してまた歩いて行った。「ああ怖わァ……」 政夫は目を......
単語の意味
体(からだ)
幇間・幫間(ほうかん)
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
幇間・幫間・・・宴席などで場を和ませ、盛り上げて客の機嫌を取ることを仕事とする人。太鼓持ち。男芸者。「幇・幫」は訓読みで「たす(ける)」と読める。「間」は「二つのあいだ」という意味でここでは「人間関係」をあらわす。
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叱る・一喝するの表現・描写・類語(怒りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
烈火のごとき叱責にさらされる。
阿刀田 高 / ゴルフ事始め「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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睨む・怒りの目つきの表現・描写・類語(怒りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
じっと武内を 睨みつけてきた。それは、向かってくる目であった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
目のまわりに、どす黒い血の色を集めて
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
悠木を見据えた両眼には、思わず息を呑む獰猛さがあった。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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威嚇・脅しの表現・描写・類語(人間関係・地位のカテゴリ)の一覧 ランダム5
刑事の言葉つきは、表面は丁寧だが、拒否を許さない強い響きを持つ
佐野 洋 / 平凡な人の平凡な犯罪 (文春文庫―佐野洋自選短篇シリーズ amazon
真鍮の棒を振り上げて威嚇した。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
サユリは煙草を喫いながら伸びた背筋をなおさら伸ばして足を組み替えた。彼女が相手を威圧するためにとるいつもの仕草である。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
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「怒り」カテゴリからランダム5
炭火のようにいらだって
倉橋由美子 / 蠍たち
気違いじみた、訳の分らぬ怒りが後頭部から匍い上ってくる
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
「不満を伝える」カテゴリからランダム5
「人間関係・地位」カテゴリからランダム5
他人が自分の部屋にふいに来て、お湯を勝手に沸かしたりしてるのに少しもいやじゃないしきがねもない。恩着せがましくもない。犬か猫みたいに気軽な存在感だった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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