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(曖昧にしか戻らない記憶)記憶はすぐに、あぶりだしみたいに徐々によみがえってきた。ただ、私と私の間の透明なはずのガラスに、まるで腕時計が曇ったときみたいに水滴がついてしまった。どうしても消えない。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:20% 作品を確認(amazon)
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失われた記憶がよみがえる
忘れる・思い出せない・曖昧な記憶
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前後の文章を含んだ引用
......あたりにほんのりと熱い塊をつくった。何なんだろう、と思った。 見れば真昼の病室、強烈に晴れた空が窓の外に見えた。私の記憶のようにすっからかんで、真っ青だった。 記憶はすぐに、あぶりだしみたいに徐々によみがえってきた。ただ、私と私の間の透明なはずのガラスに、まるで腕時計が曇ったときみたいに水滴がついてしまった。どうしても消えない。別にいいんだけど。気にしてないけど。 翌日の夕方、昼間のバイトから戻ってきて弟の部屋を喜び勇んでノックした。こんな面白い話が家の中で起こったらインタビューするし......
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失われた記憶がよみがえるの表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
思い出が、匂いや音ごと甦ってきた。
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 amazon
(久しぶりに聞く幼なじみの)その声はしんとした夜更けによく響く鐘をうち鳴らしたみたいに僕の頭の片隅にこびりついていた潜在的記憶を一瞬にしてありありと蘇らせた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
まっ黒な過去のドアがかすかにきしんで、最初の曙光が射しこんでくる
ウィリアム・アイリッシュ / 黒いカーテン amazon
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忘れる・思い出せない・曖昧な記憶の表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
つかみどころがなくぼやけていく記憶の頼りなさ
川端 康成 / 雪国 amazon
ついさっきまで洗いながら考えていたことが、シャボンの泡が音もなく割れたみたいに、どうしても思い出せなくなる。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
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単語も数式も地名も古語も、みんな頭の中を素通りしていく。あたしの中に何も残さない。それを力ずくでせき止めて、記憶しようとする。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
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