象牙の玉と玉がぶつかり合う固い音
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:26% 作品を確認(amazon)
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ビリヤード
ぶつかる
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前後の文章を含んだ引用
......色のフェルトの手ざわりや、狭い玉突き場でうごめき合う人間の息づかいやらが、一瞬にせよ、武内の心をいさめてくれるのだった。 もうもうとたちこめている煙草のけむり、象牙の玉と玉がぶつかり合う固い音、キューにチョークをこすりつける際の小動物の悲鳴に似た軋み音、自分の魂をみごとに乗り移らせて、紅白の小さな玩具を自在に操る歓び。武内は、その刹那刹那の閃光の中で......
単語の意味
玉・珠(たま)
玉・珠・・・1.丸いもの。丸くまとめられたもの。ボール。
2.丸い宝石や真珠。
2.丸い宝石や真珠。
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(久しぶりのビリヤード)革箱から玉を出し、軽く突いてみた。キューを伝わって、 懐しい弾力が肩のつけ根まで響いてきた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
(ビリヤード場)煙草のけむりが 眩 ゆい天井に固まってたゆとうている。ポケット・ゲームのボールが、赤や黄や茶の帯をくねらせて転げ 廻り、 象牙 の玉の音が強く弱く絶え間なく八台のテーブルの上で響いていた。立てたキューが台の周囲を囲み、危うく天井の 蛍光灯 に当たりそうになり、 澱んだ空気を 攪拌 して、笑い声やら叫び声やら、ぶつぶつつぶやく低い声の中で泳いでいた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
薄暗い地下室の中で、玉台に敷きつめられたフェルトの緑色が強く目に沁みた。玉と玉のぶつかり合う音が、玉台のまわりを歩き 廻る二人の足音に重なって、大きく小さく響き合っていた。それは曇り空の下にひろがる長方形の暗い草原の中から、どうにかして逃げだそうとあがいている血塗られた小動物のように見えた。逃げだそうとしては何度も跳ね返され、赤玉によって寄りそわされたり、離ればなれにさせられたりしながら、白い二つの小動物は、全速力で走ったかと思うと突然その場にとどまって息を整えるのである。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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グラスだけが硬い音をたてて陣治の頭骨にあたった。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
娘は自分のデッキ・チェアを横にずらせて僕の座ったデッキ・チェアにくっつけたようだった。木枠の触れあう かたん という乾いた音がした。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
ふたつの胡桃はカスタネットのような 冴えた音を立ててぶつかる
向田邦子 / かわうそ「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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(久しぶりのビリヤード)革箱から玉を出し、軽く突いてみた。キューを伝わって、 懐しい弾力が肩のつけ根まで響いてきた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
精気のない白玉の動きだったが、それは邦彦の息をふっと一瞬とめてしまうほど微妙に、薄く薄く赤玉をかすめていく
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
(光が滑るアリーナの上で)竹刀の先が、雷に打たれたように光る。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
「状態・状況」カテゴリからランダム5
弁当には偉大なる握り飯を一個、夏蜜柑 のように腰へぶら下げて
夏目漱石 / 吾輩は猫である
連絡はすべて鎖をつなぐようだった。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
悪魔的な不可抗力
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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