飛行機の音ではなかった。耳の後ろ側を飛んでいた虫の羽音だった。蠅よりも小さな虫は、目の前をしばらく旋回して暗い部屋の隅へと見えなくなった。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー 作品を確認(amazon)
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虫が飛ぶ・羽音
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単語の意味
蠅・蝿(はえ)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
蠅・蝿・・・ハエ目ハエ亜目ハエ下目に属する昆虫の総称。羽は二枚で触角は太くて短い。食べ物などにたかり、伝染病を媒介する。長い口先を使って液体などを舐める。幼虫はいわゆる「うじ」。不快なもの、五月蝿(うるさ)いものの代名詞にも使われる。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
2.ちょっと待った!
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(小さい虫たちが飛び交う)昆虫。昆虫。初冬といっても彼らの活動は空に織るようである。
梶井基次郎 / 冬の蠅
日光に撒かれた虻 の光点が忙しく行き交う
梶井基次郎 / 冬の日
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赤蜻蛉の羽がまるで銀の雨の降るように見えたんです。
泉 鏡花 / 縷紅新草 amazon
熬(い)りつけるような油蝉の声
長塚 節 / 土 amazon
黒胡麻のような水すまし
外村 繁 / 澪標「澪標・落日の光景 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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