TOP > 人物表現 > 動作・仕草・クセ > 建物の中に入る
女の姿はすでに無く、奥の戸板がかすかに 蠢いていた。たった今、その背後に女を吞み込んだかのように。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:93% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
建物の中に入る
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......て忍び足で裏庭のほうへ進み、戸袋の陰から首を伸ばした。 崖下の隅に屋根だけの物置き場があって、建材の古いのやら、シートを被った段ボール箱やらが乱雑に積んである。女の姿はすでに無く、奥の戸板がかすかに蠢いていた。たった今、その背後に女を吞み込んだかのように。 ──あんなところに、なにが? 洋介は四、五分佇んでいたが、一郭は絵の中にあるように動かない。 彼は意を決して物置きに忍び寄った。 おそるおそる戸板を動かし、そ......
単語の意味
戸板(といた)
蠢く(うごめく)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
戸板・・・雨戸の板。
蠢く・・・足の無い虫がはうように、休む間もなくモゾモゾ動く。落ち着きなく絶えずピクピク動く。
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
ここに意味を表示
建物の中に入るの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
(女の家に入る)彼は静かに目の前の階段を上った。サユリの匂いがそこを伝って降りて来ているのを感じた
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
S医師は両手に自動販売機の紙コップを一つずつ持って、腰のあたりで扉を押しながら入ってきた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
女の姿はすでに無く、奥の戸板がかすかに 蠢いていた。たった今、その背後に女を吞み込んだかのように。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
昂(たか)ぶり皮が切れてしまったように泣く
中上 健次 / 枯木灘 amazon
腹だけはおかしそうに絶えず浪立 たせて
芥川龍之介 / 河童
軽快に床を跳ねる男たちのフットワークに合わせ、建物自体が揺れるかのようだ。
伊坂 幸太郎 / 砂漠 amazon
同じカテゴリの表現一覧
動作・仕草・クセ の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ