右の手をポッケットに突っ込んで、靴 の爪先 で待ちどおしそうに敷き石をたたいていた
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:1% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
待つ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......青年が物慣れない処女 のようにはにかんで、しかも自分ながら自分を怒 っているのが葉子にはおもしろくながめやられた。 いちばん近い二等車の昇降口の所に立っていた車掌は右の手をポッケットに突っ込んで、靴 の爪先 で待ちどおしそうに敷き石をたたいていたが、葉子がデッキに足を踏み入れると、いきなり耳をつんざくばかりに呼び子を鳴らした。そして青年(青年は名を古藤 といった)が葉子に続いて飛び乗った時には、機関車の応......
単語の意味
爪先(つまさき)
ここに意味を表示
待つの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
「バーゲンの時って店がもう一杯でしょ。だから、彼女が服を選んでいる間、少し離れたところで彼氏たちが待ってるの。そのね、途方に暮れたような、飼い主を待つ犬のような姿がね、もう可哀想で可哀想で」
伊坂 幸太郎 / 砂漠 amazon
何かを待っている時はたいてい、微かな恐れと不安で胸がきしむ。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
暖炉のまえで並んでウイスキーを飲みながら、あまり 喋らずに夜を待った。 その待ちかたが下品でも 貪欲 でもなく、まるですごくよく晴れた朝にやはり美しいに違いない夕焼けを待っているような、来るべきものに対して 鷹揚 なよい時間だった。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
人の涙は本当に、後から後からあふれて、ほほをつたって地面に落ちるんだ……と思った。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
釣るし亀が泳ぐような格好をしてシャーツを脱ごうとしてもがく
二葉亭 四迷 / 其面影 amazon
寒さをしのぐような格好で両手でコーヒー・カップを包みこみ
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
動作・仕草・クセ の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ