(満月)まるで真珠みたい
よしもとばなな / 銀の月の下で「まぼろしハワイ」に収録 ページ位置:53% 作品を確認(amazon)
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月
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前後の文章を含んだ引用
......分のあいだに、太陽はすっかり沈んでいった。最後のオレンジの光が雲に消えるまでじっと見ていた。 そして反対側からは満月が椰子の木の間からすうっと昇ってきていた。 まるで真珠みたいだねと言い合いながら、今度は海に背を向けてしばしお月見をした。暗くなってきたら、浜は彼岸の世界みたいにしんと不思議な光に満ちてきた。ここからは夜の神様の世界だ、......
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月の輝きを無心に眺めているうちに、天吾の中に古代から受け継がれてきた記憶のようなものが呼び起こされていった。人類が火や道具や言語を手に入れる前から、月は変わることなく人々の味方だった。それは天与の灯火として暗黒の世界をときに明るく照らし、人々の恐怖を和らげてくれた。その満ち欠けは時間の観念を人々に与えてくれた。月のそのような無償の慈悲に対する感謝の念は、おおかたの場所から闇が放逐されてしまった現在でも、人類の遺伝子の中に強く刷り込まれているようだった。集合的な温かい記憶として。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
(夕月)貝がらのようにほの白い夕月が、ほそくかかっていた。
永井竜男 / 風ふたたび「永井龍男全集 5 長篇小説 1」に収録 amazon
黴びたような色あいの半月が浮かんでいる。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
剃刀の尖(さき)ででも切ッたような薄い月
小杉 天外 / 初すがた amazon
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黄いろい矮星(わいせい)のような太陽
倉橋 由美子 / 蠍たち amazon
熱い雲の向こうに太陽が白い盆のように浮く
高井 有一 / 夜の蟻 amazon
月はしだいにむこうの大木の梢に移ってゆき、そこでしばらくためらっているように見えた。
大岡 昇平 / 俘虜記 amazon
(遠くに見える花火は)どんな手品師も敵 わないような立派な手品だったような気がした。
梶井基次郎 / 城のある町にて
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