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朝起きたら、すごく楽しかった。  熱はすっかり下がり、生まれ変わったかのようなすがすがしさだった。《…略…》光がまぶしく、空気がおいしかった。  呼吸も楽だったし、空や窓枠に躍る光もいつもよりもずっとまぶしかった。  まだ体だけがすこしふらふらしていて、それもなんだか柔らかい感じに思えた。この世のすべてが自分につごうよくあるような錯覚にとらわれた。  汗をたくさんかいたのがよかったらしい。  ふとんにひっくりかえって晴れた空を見上げながら、「今日は何をしよう」と考えた。  久しぶりだった。そんなふうに止まって思うのは。無限に軽く何もかもを感じるのは。  シャワーを浴びて、何か食べて、コーヒーを飲みに行こうか、と思っただけで幸福だった。  自由、そう、すごく自由になったような感じだった。すごい熱の世界から解き放たれて、体中が喜んでいるのがわかる。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:82% 作品を確認(amazon)
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病気が治る・元気になる・快復
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前後の文章を含んだ引用
......にも知らない子猫みたいに、見える。 それだけが、ひっかかっていた。 まだ意識がぐるぐるかけまわっていたが、肉体のほうからずどん、という感じで眠りが落ちてきた。 朝起きたら、すごく楽しかった。 熱はすっかり下がり、生まれ変わったかのようなすがすがしさだった。 枕元に、「自宅に電話入れておきました。ゆっくり寝ててください。出かけます。夕方戻ります。食べるものが冷蔵庫にあります。」 という竜一郎からの手紙が枕元にあった。 光がまぶしく、空気がおいしかった。 呼吸も楽だったし、空や窓枠に躍る光もいつもよりもずっとまぶしかった。 まだ体だけがすこしふらふらしていて、それもなんだか柔らかい感じに思えた。この世のすべてが自分につごうよくあるような錯覚にとらわれた。 汗をたくさんかいたのがよかったらしい。 ふとんにひっくりかえって晴れた空を見上げながら、「今日は何をしよう」と考えた。 久しぶりだった。そんなふうに止まって思うのは。無限に軽く何もかもを感じるのは。 シャワーを浴びて、何か食べて、コーヒーを飲みに行こうか、と思っただけで幸福だった。 自由、そう、すごく自由になったような感じだった。すごい熱の世界から解き放たれて、体中が喜んでいるのがわかる。 熱もいいなあ、としみじみつぶやいた。ばかみたいに。 とりあえず氷水を飲んで、それから弟に電話してみた。メスマ氏のことで。 弟は、とても冴えた状態だった。 呼び......
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晴れ(はれ)
晴れ・・・1.天気がいいこと。雨や霧などが伴わない天気。空に雲が少ない、もしくはまったく無い状態。
2.多くの人から注目されて、光栄に思うこと。待ちに待った、めったにない機会であること。晴れがましいこと。正式なこと。公式なこと。
3.疑いが解けて、自由になること。「晴れて自由の身になる」
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武内のあの視線が雪見にうそ寒い空気を運んできていた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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