(形見のママの日記)それは私の宝物だ。ママの日記、ママの面影。私とママをつないでいるタイムトンネル。そこでだけママに会えるとても哀しい部屋。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 ページ位置:96% 作品を確認(amazon)
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遺品・形見
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......が始まるんだから。」 うっとりとあざみさんは言った。 すっかり荷物も詰め終わって、最後に手荷物のバッグの中にその古びたノートをそっとしまった。袋に入れて大切に。それは私の宝物だ。ママの日記、ママの面影。私とママをつないでいるタイムトンネル。そこでだけママに会えるとても哀しい部屋。「帰国の前の日 ひざのうえにオハナが寝ている。さらさらした髪の毛が陽にあたってきれいだ。窓の外は買い物を終えてにこにこしている人たち。わたしのひざも腿も、とても......
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このまま、なお持っていると、病気にでも取ッつかれそうな気がしていた簪
吉川英治 / 無宿人国記
(遺品のかんざしを)見つめていると、ありし日の女の姿が、ぼっと、眸にひろがって来る気さえする。
吉川英治 / 無宿人国記
一冊の古びたペーパーバック「N・P」と、バインダーと、ロレックスのずっしり重い時計。 これらが、庄司の形見だった。 彼は4年も前に睡眠薬自殺をしたのだ。そしてこれらを手にしたときから、いつも私の心のどこかにこの品々があった。 たとえば昼間、私が働いている大学の研究室で。ふと耳をすますと遠くでサイレンの音が町を駆けてゆくのが聞こえたりするとき、うちの近くかな、と思う、そんなとき必ずこれらが心に浮かぶ。それ位、重い品々だ。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
(形見のママの日記)それは私の宝物だ。ママの日記、ママの面影。私とママをつないでいるタイムトンネル。そこでだけママに会えるとても哀しい部屋。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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