日中の太陽の放射する炎熱を吸い込んだ山の肌は、夜になってほてりをはきだし
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 ページ位置:30% 作品を確認(amazon)
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夏の夜
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前後の文章を含んだ引用
......に大きい呼吸をしても肺臓は汚れた空気をその中に残しているように思われ、息がつまった。そして遂には右肩を圧える防毒面の掛紐が、呼吸をとどめるように感じられた。……日中の太陽の放射する炎熱を吸い込んだ山の肌は、夜になってほてりをはきだし兵隊達の汗と埃で毛孔をふさがれた体をつつんだ。そして彼等が歩みをつづけるのは、ただ前方に進行する部隊の姿が、彼等の身体を引きずっているからであると言えた。「俺は......
単語の意味
炎熱(えんねつ)
炎熱・・・太陽が照りつける夏の厳しい暑さ。
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(夏の夕方)日が傾きだしても、暑さが和らぐ気配はない。昼間、太陽を浴びた木々の葉が体温を発散しているからだろうか、開け放した窓から入ってくるのは風ではなく、熱気ばかりだ。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
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