私は月に光った自分の裸の肩をこの時程美しく感じた事はない。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:35% 作品を確認(青空文庫)
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月の光・月明かり
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......のようなお月さん! どこかで氷を削る音と風鈴が聞える。 「こんなに私はまだ青春があるのです。情熱があるんですよお月さん!」両手を上げて何か抱き締めてみたい侘しさ、私は月に光った自分の裸の肩をこの時程美しく感じた事はない。壁に凭れると男の匂いがする。ズシンと体をぶっつけながら、何か口惜 しさで、体中の血が鳴るように聞える。だが呆然 と眼を開くと、血の鳴る音がすっと消えてお隣でやってい......
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雨戸の節穴から、凄いほど透き通った月の光がさし入る
北村 薫 / 水に眠る amazon
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海原にかかる大瀑布のごとく、横にのびた巨大な渦巻く雲
阿川 弘之 / 雲の墓標 amazon
月の光が鉱物質の硬さで樹木や敷石へ降りそそぐ
大江 健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
空気は重く、蒸発した雨が毛穴の奥にまでまとわりつくようで、皮膚から垂れ落ちる水分が自分の汗なのか雨粒なのか、もはや判別がつかない。
羽田 圭介「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録 amazon
若い生姜 の根ほどの雲の峯
岡本かの子 / 河明り
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