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魔法がかかったように彼女のまわりの時間が止まっていた。それは時間が彼女の踊りをもっともっと見ていたいから、自分から進んで動かないようにしているけれども、しかたなく先に進んでしまうのだ、という感じだった。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 ページ位置:13% 作品を確認(amazon)
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時間がとまる
見とれる・うっとり見入る
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......顔に正直に出るかわかってないだけ。」 私は言った。 そんな会話の間も、当時まだ二十代だったあざみさんは今よりもきゅうとしまったふくらはぎを見せて踊り続けていた。魔法がかかったように彼女のまわりの時間が止まっていた。それは時間が彼女の踊りをもっともっと見ていたいから、自分から進んで動かないようにしているけれども、しかたなく先に進んでしまうのだ、という感じだった。「いい子なんじゃない、きっと冷たいんだと思う。」 私は言った。ママの苦しみもママの顔も、もう遠くに去りつつあった。体が勢いよく勝手に育っていくのが十八歳なのだ。......
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視界に入るものはすべて──街行く人も、道路を走る車も──見える限りの世界が、まるでフィギュアで作られた世界であるかのように静止していたのだ。
水野敬也 / 夢をかなえるゾウ2 文庫版 ~ガネーシャと貧乏神~ amazon
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自分の意志とは無関係に、まぶたが大きく開いていく。からからに乾いた眼球の表面が、じっと湖を見つめ続けている。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
眼を細めて恍惚 と眺め入っていた
岡本かの子 / 渾沌未分
ほんのり新茶の香りにでも酔った気持で笑いながら見ている。
岡本かの子 / 雛妓
やや不用意なほど長く、彼女を見つめていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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とりあえず、何か食べた方がいいような気もした。食べることで、時間の感覚を取り戻せるかもしれないと思った。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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二人の目はぶっつかるように合った。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
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