ポンポン船が通り過ぎていき、やがて押し寄せて来た波が、舟の家を大きく揺すった。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:28% 作品を確認(amazon)
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船・ボート
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前後の文章を含んだ引用
......が、そのうちよく似た形の黒砂糖を三つ選んで、信雄と姉に渡した。 それきり声は途絶えた。不思議な静寂が、薄暗い舟の中にこもっていた。三人は黙って黒砂糖をかじった。ポンポン船が通り過ぎていき、やがて押し寄せて来た波が、舟の家を大きく揺すった。 家に帰ってからも、信雄の体はずっと揺れつづけていた。すだれをたぐりあげ、窓辺に頬杖をついて舟の家を見つめた。母親の部屋のあたりに陽があたっていた。熱気を帯びた......
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舟の家は、真っ暗な川の 縁 にひたひたと打ちつけられている
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
油のような粘りを持った大きな波浪がゆったりと襲ってきては、船を山から谷へ谷から山へと運ぶ
井上 靖 / 天平の甍 amazon
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船は風に逆らい、黙って闇へ突き進む。それは何か大きな怪物のように思われた。
志賀 直哉 / 暗夜行路 amazon
林芙美子 / 新版 放浪記
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