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(PTSD)先ほどのフラッシュバックは、何か今までとは違って、思い出すというより、からだごと、あのイラクでの記憶の中に飲み込まれてしまったかのようだった。今いる場所の現実感を、短い時間とはいえ完全に喪失していた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:53% 作品を確認(amazon)
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心の傷・トラウマ
フラッシュバック・走馬灯のように蘇る記憶
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前後の文章を含んだ引用
......な変化なのだろうか? それとも元々、愛とは違った何かだったのだろうか? 洋子は悲しかった。しかし、その底の見えない無闇な悲しみに身を委ねることが、今は恐かった。先ほどのフラッシュバックは、何か今までとは違って、思い出すというより、からだごと、あのイラクでの記憶の中に飲み込まれてしまったかのようだった。今いる場所の現実感を、短い時間とはいえ完全に喪失していた。あんなことが、今後も起きるのだろうか? 恐かった。 これまで少しずつでも恢復に向かっていると信じていたが、洋子は初めて、自分の体調がむしろ悪化しているのではない......
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沈んだ色合いに塗られた過去の心の風景
原田 康子 / 挽歌 amazon
一度深い傷を負った心は、どこかにかさぶたに覆われたような弱い部分を残すのか、予期せぬ悲しみに襲われることが時おりあった。
藤沢 周平 / 三ノ丸広場下城どき「麦屋町昼下がり (文春文庫)」に収録 amazon
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暗い裏道に入る。 「少し歩こう」 両側に寄り集まった軒の薄暗さに気持が怯む。黒崎の車から蹴り落とされたときのことがフラッシュのように閃いて消える。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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(初恋を思い出す)彼の心はことあるごとに、二十年前の午後の教室に引き戻された。まるで波打ち際に立って、強い退き波に足をさらわれている人のように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
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