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......。「はい、これ」　りこさんの掌から現れたのは、オブラートに包まれた、テカテカした紫色のゼリーだった。「ありがとう」「さあ、早く。お母さんに見つからないうちに」　ゼリーはうっとりするほど甘く、何とも言えない嚙み心地で、歯のあちこちにくっついた。できるだけ長く甘さを味わおうとして、歯の間に挟まる欠片を舌の先でつついた。「早く飲み込むのよ」　りこさんはじっと私の口元を見ていた。　ゼリーを全部飲み込んだあとも、なぜかオブラートが溶けずに口の中に残っていた。「りこさん、駄目よ。これ......