うらやましい。他人をうらやんだ瞬間に、それが自分に欠けたものだと気付くのが嫌で、何に対してもとがった見方をしていた時期なのに、しまった、と思った時にはもう十分に、あこがれのまなざしを二人に向けていた。
湊 かなえ / ポイズンドーター・ホーリーマザー「ポイズンドーター・ホーリーマザー (光文社文庫)」に収録 ページ位置:15% 作品を確認(amazon)
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嫉妬・うらやましい
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前後の文章を含んだ引用
......れる様子なく、母親の顔を見返した。姉妹というよりは意思の通じ合う双子のようだった。私はあの人と腕を組むどころか手を繫いだのもいつか思い出すことができなかった。 うらやましい。他人をうらやんだ瞬間に、それが自分に欠けたものだと気付くのが嫌で、何に対してもとがった見方をしていた時期なのに、しまった、と思った時にはもう十分に、あこがれのまなざしを二人に向けていた。 本を受け取ったらすぐに帰るはずだったのに、理穂の部屋に通された私は本棚に心を奪われ、しばらく眺め続けてしまった。私の好きなマンガ家の作品が全部揃っていたのだ。......
単語の意味
疚しい・疾しい(やましい)
疚しい・疾しい・・・罪の意識を感じる。後ろめたい。負い目を感じる。
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嫉妬・うらやましいの表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
嫉妬がましい息づかいで、まるで夢遊病者のような変な狂態を演じようとしている。
林芙美子 / 新版 放浪記
激しい嫉妬 が頭をぐらぐらさせるばかりに嵩 じて来る
有島武郎 / 或る女
心には羨望の漣漪(さざなみ)が立った。
夏目 漱石 / 明暗 amazon
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「嫌い」カテゴリからランダム5
倒れるくらい疲れ果てていました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
忘れていた畏(おそ)るべき古代の魔人の名でも口にするように、苦りきって答える
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
靴がやぶけて水がずくずくとはいって来るような厭な気持ち
林芙美子 / 新版 放浪記
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