ベランダに出て夜の空気を吸い、その空気の中に、かすかに 金木犀 の甘い香りが混ざっているのを感じて
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:92% 作品を確認(amazon)
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秋
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前後の文章を含んだ引用
......長年にわたって苦しめられてきた足の痛みから、いきなり解放された動物園の獣のように、わたしは椅子から立ち上がった。足音をたてて部屋の中を歩きまわり、窓を開け放ち、ベランダに出て夜の空気を吸い、その空気の中に、かすかに金木犀の甘い香りが混ざっているのを感じて、しみじみと目を閉じた。 秋がきて、この香りを嗅ぐたびに何かが起こる人生を送ってきたような気がした。といっても、実際にこれまで何が起こったのか、思い出そうとして......
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