靴の底と地面との間にどうしても生じてしまう何センチかの空白を踏んで、ふわふわと歩く。水島の手が肩に置かれていなければ、このまま舞い上がってしまいそうだ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:94% 作品を確認(amazon)
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浮遊感
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......ようやくひとつに混じり合うだろうか。水島と一緒にこのままホテルに行く十和子と、終わりを遂行するために陣治のところに帰る十和子とに世界が断裂していく心地がする。 靴の底と地面との間にどうしても生じてしまう何センチかの空白を踏んで、ふわふわと歩く。水島の手が肩に置かれていなければ、このまま舞い上がってしまいそうだ。現実とつながりなおすために、こっそりナイフのまじないをする。バッグに手を入れて硬い柄を握り締めたとき、眼球の内側で真っ白な閃光が炸裂して、この場所と、このときと......
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靴の底と地面との間にどうしても生じてしまう何センチかの空白を踏んで、ふわふわと歩く。水島の手が肩に置かれていなければ、このまま舞い上がってしまいそうだ。
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