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パリでも夜中にパトカーのサイレンが鳴り響くことは珍しくなかったが、そういう時には、あのバグダッドの夜の静寂が不意に耳の奥で広がった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:42% 作品を確認(amazon)
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心の傷・トラウマ
フラッシュバック・走馬灯のように蘇る記憶
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前後の文章を含んだ引用
......妙な想像に見舞われた。 蒔野とのスカイプの会話を楽しんだあと、深夜に明かりを消して、寝心地の悪いベッドに横たわると、またあの夢を見るのだろうかと不安になった。 パリでも夜中にパトカーのサイレンが鳴り響くことは珍しくなかったが、そういう時には、あのバグダッドの夜の静寂が不意に耳の奥で広がった。 見たい夢を自由に見られないだけでなく、人間は、見たくない夢を見ない自由も与えられてはいないのだった。 日中は、どんな活動も許されていた。しかし、夜になるとまた......
単語の意味
静寂(せいじゃく)
静寂・・・物音一つなく静まり返っていること。ひっそりとして寂しさのあること。また。そのさま。「寂」は訓読みで「しず(か)」とも読める。
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吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
暗い裏道に入る。 「少し歩こう」 両側に寄り集まった軒の薄暗さに気持が怯む。黒崎の車から蹴り落とされたときのことがフラッシュのように閃いて消える。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
別れた女優の顔が、遠くに浮んで
林芙美子 / 新版 放浪記
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