(安来節)床をふみならす音、口笛を吹きたてる群集。あらえっさっさアのソプラノ合唱。日本の歌は原始的で、肉体的だ。のぼせあがっている。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:68% 作品を確認(青空文庫)
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踊る・舞う
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前後の文章を含んだ引用
......かで、私のおっぱいが一貫目もあるほど重い。感性の気違い。一目みただけで、この娘、売物と云う表情をしている、安来節 の看板に凭 れて休む。何とも陽気な只ならぬ気配で、床をふみならす音、口笛を吹きたてる群集。あらえっさっさアのソプラノ合唱。日本の歌は原始的で、肉体的だ。のぼせあがっている。何もかもすべて、すべてがのぼせあがっている。 鯉のぼりのようなのぼせかただ。たしなみのいいずぼんをはく事がきらいで、下帯一つで歩いている。もともとは原始民族なの......
単語の意味
ソプラノ
肉体(にくたい)
ソプラノ・・・高い声域を持つ女性の歌手。女性の最も高い声部。
肉体・・・肉から構成されている体。生きている人間の体。生身の体。
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