その声は僕の耳をすり抜けていくだけだった。別のことを考えていた。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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上の空・心ここにあらず
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......てたんですよ、自分には無理だとあきらめながら、やっぱり、どこかで、ずうっとね」 健太くんは「子どもを助手席に乗せるのって非常識だと思わなかったの?」と言ったが、その声は僕の耳をすり抜けていくだけだった。別のことを考えていた。広樹と最後にドライブに出かけたのはいつだっただろう。まだ小学校を卒業する前だったっけ。車に乗らなくてもいい、広樹と僕が同じ時間を過ごしたことは、四月から何度あっ......
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君は漁夫たちとひざをならべて、同じ握り飯を口に運びながら、心だけはまるで異邦人のように隔たってこんなことを思い出す。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
カーステレオの歌が耳を素通りしてゆく。いつもならカセットを何度も取り替えているはずなのに、一度も取り替えないまま、気がつけば車は相模川を渡ろうとしていた。
乾 くるみ / イニシエーション・ラブ amazon
ぼんやり床 の上ばかり見ていた
芥川龍之介 / 河童
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思いきり立ち上がると、右目と左目の真ん中あたり、頭の芯がくらっとバランスを失った。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
頭の中は、夢でも見ているかのようにぼんやりと曇っていた。
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
ぐらりと地面が揺れるのを感じた。倒れそうになる。支えを失った気分になった。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
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