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父親が枯れ枝のように衰えていく
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 ページ位置:7% 作品を確認(amazon)
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体力の低下・体が衰える・衰弱
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前後の文章を含んだ引用
......の離れてしまった妻の背中にどんな言葉をかけるだろう。 あのひとだったら、笑わなくなった一人息子の肩をどんなふうに叩くだろう。 あのひとだったら、かつて憎んでいた父親が枯れ枝のように衰えていくのを、どんなまなざしで見つめるだろう。 あのひとは三十八歳の頃、どんなことを考え、どんなことに悩み、どんなことを夢見ていたのだろう……。「泣いてるんですか?」 ......
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体力の低下・体が衰える・衰弱の表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
病は苦悩の多く強いものではなかったが、美しい花の日に瓶中(へいちゅう)に萎れゆくがごとく、清らかな瓜(うり)の筐裏(きょうり)に護られながらようやく玉の艶を失って行くように、次第次第衰え弱った。
幸田 露伴 / 連環記 amazon
跳躍台に登っただけでよろめくにちがいないほど衰弱しきる
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
彼はだんだん衰えて行った。ちょうど昔スウイフトの見た、木末(こずえ)から枯れて来る立ち木のように。
芥川 龍之介 / 或阿呆の一生「河童・或阿呆の一生 (新潮文庫)」に収録 amazon
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僕は確実に磨耗していった。四日めには東西南北の感覚が消滅した。東の反対が南であるような気がし始めたので、僕は文房具屋で磁石を買った。磁石を手に歩きまわっていると、街はどんどん非現実的な存在へと化していった。建物は撮影所のかき割りのように見え始め、道を行く人々はボール紙をくりぬいたように平面的に見え始めた。太陽はのっぺりとした大地の片方から上り、砲丸のように天空に弧を描いて片方に沈んだ。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
五十キロの荷物をしょって山登りでもしたように、首筋から背中いっぱいに重いしこりがひろがる
安部 公房 / 第四間氷期 amazon
病が薄紙を剥ぐように快復に向かう
柴田 錬三郎 / 南国群狼伝 amazon
一瞬、熱にうかされた頭で、何が現実にあったことなのかわからなくなった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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