水平線の上には猿人の頭骨のような形をした雲がひとつだけぽつんと浮かんでいた。雲はぴくりとも動かず、また動きそうな気配もなかった。それはどことなく頑迷そうな感じのする雲だった。漂白されたように真っ白で、輪郭はひどくはっきりしていた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) 作品を確認(amazon)
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雲
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単語の意味
何処とも無く(どこともなく)
何処とも無く・・・はっきりとした場所は言えないが、なんとなく。どことなく。
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ハンカチのような白い雲
庄野 英二 / 星の牧場 amazon
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
暗い古綿を浮かべたまま寒々と暮れて行く空
城山三郎 / 辛酸 amazon
様々の形に尾を引いて流るる白い雲……黒い雲……黄色い雲……その切れ目切れ目に薬液のように苦々しく澄み渡っている青い青い空
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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眼下には、輝く絨毯みたいな雲がいちめんに広がっている。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
しんしんと光が降る満月の夜
よしもとばなな / 銀の月の下で「まぼろしハワイ」に収録 amazon
まるでついさっき灰の山をくぐり抜けてきたみたいに全体が不思議な白みを帯びていた
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
赤銅のような色をした光芒のない大きい月
田山 花袋 / 蒲団 amazon
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