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石油を流したような光彩が、一面に浮いている
梶井基次郎 / 桜の樹の下には ページ位置:66% 作品を確認(青空文庫)
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海が光る・海面の照り
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前後の文章を含んだ引用
......はそこで美しい結婚をするのだ。しばらく歩いていると、俺は変なものに出喰でくわした。それは溪の水が乾いたかわらへ、小さい水溜を残している、その水のなかだった。思いがけない石油を流したような光彩が、一面に浮いているのだ。おまえはそれを何だったと思う。それは何万匹とも数の知れない、薄羽かげろうの屍体だったのだ。隙間なく水の面を被っている、彼らのかさなりあったはねが、光にちぢれ......
単語の意味
光彩(こうさい)
光彩・・・1.キラキラと輝く光。あざやかな美しい光。美しい輝き。
2.すぐれていて、よく目立つこと。
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(翡翠という水泳の飛び込み)青海流の作法からいうと翡翠の飛込み方は、用意の号令で櫓の端へ立ち上って姿勢を調え、両腕を前方へさし延べるときが挙動の一である。両手を後へ引いて飛込みの姿勢になるときが二で、ね出す刹那せつなが三の、すべてで三挙動である。いま小初はだまって「一」の動作を初めたが、すぐ思い返して途中とちゅうからの「二」と号令をかけ跳び込みの姿勢を取った。  それは、まったく翡翠かわせみくいの上から魚影をうかが敏捷びんしょうでしかも瀟洒しょうしゃな姿態である。そして、このとき今まで彫刻的ちょうこくてきに見えた小初の肉体から妖艶ようえん雰囲気ふんいき月暈つきがさのようにほのめき出て、四囲の自然の風端の中に一不自然な人工的の生々しい魅惑みわくき開かせた。と見る間に「三!」とさけんで小初は肉体を軽く浮び上らせ不思議な支えの力で空中の一箇所かしょでたゆたい、そこで、見る見る姿勢を逆に落しつつ両脚りょうあしかじのように後へ折り曲げ両手を突き出して、どうはあくまでしなやかに反らせ、ほとんど音もなく水に体をき入れた。
岡本かの子 / 渾沌未分
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