結氷の砕片 が生きもののように、ゆるい波のうねりの間々に、ひょいひょい身体 を見せて流れていた。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:30% 作品を確認(青空文庫)
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波
氷河・流氷
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前後の文章を含んだ引用
......漁夫を煎豆 のようにハネ飛ばした。サイドの鉄板がボロボロになって、その度にこぼれ落ちた。――博光丸は北緯五十一度五分の所まで、錨をなげてきた第一号川崎船を捜索した。結氷の砕片 が生きもののように、ゆるい波のうねりの間々に、ひょいひょい身体 を見せて流れていた。が、所々その砕けた氷が見る限りの大きな集団をなして、あぶくを出しながら、船を見る見るうちに真中に取囲んでしまう、そんなことがあった。氷は湯気のような水蒸気をたて......
単語の意味
砕片(さいへん)
結氷(けっぴょう)
身体(しんたい)
うねり(うねり)
砕片・・・砕けたかけら。物の破片。
結氷・・・水面に氷が張ること。また、その氷。
身体・・・人のからだ。肉体。
うねり・・・うねること。
1.大きく緩やかに曲がりくねること。大きく緩やかに上がったり下がったりすること。
2.1の状態が続くこと。1の状態がとどめ難い勢いで攻めてくること。「感情のうねり」「業界再編のうねりの中で」
1.大きく緩やかに曲がりくねること。大きく緩やかに上がったり下がったりすること。
2.1の状態が続くこと。1の状態がとどめ難い勢いで攻めてくること。「感情のうねり」「業界再編のうねりの中で」
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