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暗色の海原に続く所から波がわいて、闇 の中をのたうちまろびながら、見渡す限りわめき騒いでいる。
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:52% 作品を確認(青空文庫)
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時化・海が荒れる、波立つ
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前後の文章を含んだ引用
......さって来るかと見上くれば、目のまわるほど遠のいて見え、遠いと思って見れば、今にも頭を包みそうに近く逼 ってる鋼色 の沈黙した大空が、際限もない羽をたれたように、同じ暗色の海原に続く所から波がわいて、闇 の中をのたうちまろびながら、見渡す限りわめき騒いでいる。耳を澄まして聞いていると、水と水とが激しくぶつかり合う底のほうに、 「おーい、おい、おい、おーい」 というかと思われる声ともつかない一種の奇怪な響きが、舷 をめぐっ......
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時化・海が荒れる、波立つの表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
海が冷えて重々しい金属のような波に揺れ動く
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
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潮風に荒(すさ)びた皮膚が、黒ずんだ皺に塩さながらの粉をふいている
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
鰐鮫(わにざめ)が口をあいたような先のとがった黒い大巌(おおいわ)
泉 鏡花 / 高野聖 amazon
泡の中から彼の姿がのぞくと、揺らめく水面が肩の輪郭をなぞってベールのように盛り上がる。彼はそのベールを被ったまま、プールサイドに向かってゆっくりと泳ぐ。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
海が厚い硝子の切断部のような色合い
中島 敦 / 環礁 ——ミクロネシヤ巡島記抄—— amazon
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時々波の背に乗ると、スクリュが空廻りをして、翼で水の表面をたたきつけた。
小林多喜二 / 蟹工船
白い猫がいっぱいかけまわっているみたいに、海一面が白く波立つ
松谷 みよ子 / オバケちゃん amazon
家をゆすって遠いかみなりのような地ひびきをさせ、なにかが通っていきました。
松谷 みよ子 / はと「黒い蝶・うさぎのてぶくろ ほか (松谷みよ子全集)」に収録 amazon
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