海からの突風が、光代の言葉を千切り取る。
吉田修一「悪人」に収録 ページ位置:72% 作品を確認(amazon)
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風を受ける
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......なかった。「私だけ、こげん所に置いていかんでよ」と光代は言った。「……こげん所に、一人で置いてかれても困るたい。……私も一緒に行く。警察まで、一緒に行く」と。 海からの突風が、光代の言葉を千切り取る。祐一はじっと光代を見つめていた。そして何も言わずに、また一人で歩き出した。「待ってよ!」 光代が叫ぶと、足を止めた祐一が、「ごめん。そげんことしたら、光代に迷惑......
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思いつく言葉を掻き集めるようにして、とりあえずなにか言う
黒井 千次 / 春の道標 amazon
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ひとかたまりの風が吹き上げてきて、異常に白い顔のまわりで髪がたてがみのように膨らむ。
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私の肩掛は人絹がまじっているのでございます。他人が肩に手をかけたように、スイスイと肌に風が通りますのよ。
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