無数の微粒は折からの強い風に乗り、《…略…》そのまま暮色に吞まれるように消えてしまった。
阿刀田 高 / ゴルフ事始め「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:96% 作品を確認(amazon)
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風に飛ばされる
粉が舞う
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前後の文章を含んだ引用
......入れ、砕いて潰して擂りまわした。 鏡は粉になっても叫び声を──あの親切で容赦ないアドバイスを吐き続けた。 怒髪公は窓をあけ委細かまわず微細な粉を撒き散らした。 無数の微粒は折からの強い風に乗り、それぞれに声をあげながら空に舞いあがり、そのまま暮色に吞まれるように消えてしまった。 怒髪公の狂気がその後どうなったか、不充分なゴルフ創世史は私たちになにも伝えてくれない。私たちがわずかに知ることができるのは、こうして無数に砕かれて散った不可思......
単語の意味
暮色(ぼしょく)
暮色・・・夕暮れどきの薄暗い色合い。日が暮れかかった辺りの感じ。日が落ちて、物の輪郭が分からなくなるくらいの、薄暗いようす。また、夕方の景色。
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捨てられたチラシの何枚かが、冷たい風にあおられて御堂筋の歩道を 這っていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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雨気を含んだ風が吹いていて、日本髪の両鬢 を鳥のように羽ばたかして
林芙美子 / 新版 放浪記
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