樹木・木々の表現・描写・類語
巨樹の根が土から現れて、太い真っ黒な血管のように遠くまでうねりひろがる
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
少年のように痩せた樹々
丸谷 才一 / 年の残り amazon
老樹の緑に、髪のようなみずみずしい光沢がある
島崎 藤村 / 藤村パンフレット〈第3輯〉伸び支度,明日,熱海土産,飯倉だより amazon
樹が狭い地面にひしめきあって、ふくれ上がったようにこんもりしている
大岡 昇平 / 武蔵野夫人 amazon
高い堀と樫の樹が、こちらを見おろすように立っている
島崎 藤村 / 嵐 amazon
木の幹が白い大蛇のように伸びる
梅本 育子 / 桃色月夜 amazon
天に梢を差し伸べた樹々によって区切られた静かな空のひろがり
永井 路子 / 朱なる十字架 amazon
黒い巨大な棒が空に向かって突き出ているふうに見える葉も枝もない椎の木
水上 勉 / 雁の寺 amazon
天をかぎる巨木が青葉の波濤をつくる
本庄 陸男 / 石狩川〈上〉 amazon
すっかり葉の落ちてしまった木が箒のよう
カレル チャペック / 園芸家12カ月 amazon
大木が葉を振るって、素裸の山神のごとき装い
泉 鏡花 / 高野聖・眉かくしの霊 amazon
萎(しお)れて粉を吹いているみたいな木々
田辺 聖子 / 休暇は終った amazon
杉が針のような雪の梢を見せて空にきりたつ
水上 勉 / 越前竹人形 amazon
散る古葉が、萌黄っぽい緑に悉(ことごと)くふり落され、なにか羽の抜け変った大きな鳥のようにうっそうと若やいだその樫の老樹
野上 弥生子 / 哀しき少年「野上弥生子短篇集 (岩波文庫)」に収録 amazon
二本の白樺が心のやさしい姉妹のような容子で斜面に影をおとしていた。
三島 由紀夫 / 仮面の告白 amazon
レタスのような牧場のやわらかい草
庄野 英二 / 星の牧場 amazon
松の大木の幹が岩のような形になって残っていて
深沢 七郎 / 楢山節考 amazon
梧桐(あおぎり)の、油雑巾でふいたような幹
森 鴎外 / 雁 amazon
固い瘤を持った樹皮は、道子の心のように固く、爪も立ちそうもない。
大岡 昇平 / 武蔵野夫人 amazon
「あの松を見たまえ、幹がまっすぐで、上が傘のように開いてターナー(イギリスの画家)の画にありそうだね」
夏目 漱石 / 坊っちゃん amazon
大きい橡 の木が一本、太ぶとと枝を張った下へ来ると
芥川龍之介 / 河童 青空文庫
(枯れ木)見通しの利くようになった木の枝
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
日光を思う存分浴びているその杉は、尋恵の眼の高さあたりから濃密に深緑の葉を繁らせ、十数メートル上方に向かって細長いシルエットを作っている。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(エゾマツの)幹に耳を当てると、根が水を吸い上げる音がかすかに聞こえる。
宮下 奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録 amazon
アカシヤの大木が 聳え、道をふさいで張り出した根を、自分の蔭で 蔽っていた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
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