植林された山とはちがう、混沌とした秩序のもとに、多種多様な木がむせ返るほどの緑の空間を作っていた。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 ページ位置:79% 作品を確認(amazon)
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山
樹木・木々
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前後の文章を含んだ引用
......入れした山では見たこともなかったような、どでかい杉やヒノキも生えている。落葉樹も常緑樹も、針葉樹も広葉樹も、人間の決めた分類なんてぶっとばす勢いでまぜこぜだ。 植林された山とはちがう、混沌とした秩序のもとに、多種多様な木がむせ返るほどの緑の空間を作っていた。 以前に清一さんの家の庭で見た、大きな柿材。あれはきっと、神去山から切りだしてきたものなんだ。俺はようやく、そう察した。 斜陽産業と呼ばれてひさしい林業で、神去......
単語の意味
混沌・渾沌(こんとん)
混沌・渾沌・・・ぐちゃぐちゃに入り混じっていて、それぞれの区別がつかない状態。物事が混じり合って、区別の無い世界。カオス。
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山の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
山が物言わんばかりに生きてると見える君の目には、この生物はかえって死物のように思いなされる。ましてや平原のところどころに散在する百姓家などは、山が人に与える生命の感じにくらべれば、惨 めな幾個かの無機物に過ぎない。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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樹木・木々の表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
木の幹が白い大蛇のように伸びる
梅本 育子 / 桃色月夜 amazon
高い堀と樫の樹が、こちらを見おろすように立っている
島崎 藤村 / 嵐 amazon
その人肌のように艶のある幹の色を老人は愛していた。
大岡 昇平 / 武蔵野夫人 amazon
瘤だらけのポプラの 梢 が風にゆれている。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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「地上・陸地」カテゴリからランダム5
もくもくして来た緑の群落
梶井基次郎 / 路上
町ともつかず村ともつかない鄙 びた家並
岡本かの子 / 東海道五十三次
「植物」カテゴリからランダム5
子供たちが「こんぺとう」と呼んでいるその菓子の形をした仄赤く白い小さな花
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
雑木林の枝が風で吹かれて何事かを囁いているよう
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
萱(かや)が一面に生え、尾花の末が日に光る
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
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