どこかでクヮアとカラスが間の抜けた声で鳴く。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:1% 作品を確認(amazon)
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烏(カラス)
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前後の文章を含んだ引用
......パンプスも、まだ履けないほど傷んではいなかったのに捨てろと言われて捨ててしまった。突然だった別れの日に身に着けていたはずの服や靴も、いつのまにか手元にはない。 どこかでクヮアとカラスが間の抜けた声で鳴く。街の汚れを含んだ冷たい風が吹きつけてくると、ベランダのコンクリートから細かな砂塵が舞い上がる。目を細めてやり過ごしながら生欠伸をかみ殺す。 さらに五分ばかり寒さ......
単語の意味
鴉・烏(からす)
鴉・烏・・・カラス科カラス属およびそれに近縁の鳥の総称。人家近くの森に住む、雑食性の利口な鳥。雌雄ともに全身、光沢のある黒。日本では主に嘴太烏(ハシブトガラス)と嘴細烏(ハシボソガラス)の2種。古来より人との関わりが深く、熊野の神の使いとして知られ、また、その姿や鳴き声は不吉の象徴とされるなど、信仰や迷信が多い。
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烏(カラス)の表現・描写・類語(鳥類のカテゴリ)の一覧 ランダム5
樹には大きな烏たちが羽ばたきながら 嗄れた声で鳴き、その声と蛙の声とが一緒になって、暗い合唱をくりひろげていた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
ゴミ捨て場を漁る烏(からす)は、好奇心の旺盛な考古学の学生のよう
山本 昌代 / 緑色の濁ったお茶あるいは幸福の散歩道 amazon
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雉子が、長い裾をひくような柔らかい格好で飛ぶ
佐多 稲子 / 素足の娘 amazon
百舌 のけたたましい 啼声
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
人を恐れない鴉 の群れ
芥川龍之介 / 偸盗
欄干にとまった鴉たちは前衛劇に出てくる傍観者のように見えた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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