林の中で 喘ぐように 初 蟬 の声が聞え
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:38% 作品を確認(amazon)
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蝉(せみ)
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前後の文章を含んだ引用
......ばらの、かもりも、かつがせ給い」 まるで子供が母の言葉をまねするようにキチジローは私の呟く言葉を一つ一つ繰りかえしつづけ、白い石の上を蜥蜴がふたたび這いまわり、林の中で喘ぐように初蟬の声が聞え、草いきれの臭いが、白い石の上を漂ってきました。そして私は、我々の今、歩いてきた方角に、数人の者の跫音をききました。叢の中から、もう彼等の姿は、こちらを向いて、......
単語の意味
喘ぐ(あえぐ)
蝉・蟬(せみ)
喘ぐ・・・1.苦しむように息をする。息を切らす。
2.貧しさや精神的なプレッシャーに苦しんで悩む。
2.貧しさや精神的なプレッシャーに苦しんで悩む。
蝉・蟬・・・1.セミ科の昆虫を総称。夏に鳴く虫の代表。羽を畳んで木に止まり、雄は高い声で鳴きたてる。幼虫は数年かかって成虫になるが、成虫の寿命は10日から20日と短い。
2.高いところに物を引き上げるときに使う、小さな滑車。
2.高いところに物を引き上げるときに使う、小さな滑車。
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蝉(せみ)の表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
何かが燃え出しでもしたかのように、蝉がひねもす啼き止まなかった
堀 辰雄 / 風立ちぬ amazon
蛻(ぬけがら)の背中のひび割れは、じっと見ていると、ヴァイオリンのサウンドホールみたいな感じがしました。そして、蛻全体が、楽器みたいに鳴り響いているように見えたので、
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
林の中で 喘ぐように 初 蟬 の声が聞え
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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なぜこれがひぐらしだと分かるのかと言えば、夕方の効果音として映画やゲームでお馴染みだからだ。カナカナカナという切なげな鳴き声は、実際には周囲360度からまんべんなく響いてきて、映画よりも余程映画らしい。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
つくつく法師が、地獄の使者のような不吉な韻律を響かせながら
梅崎 春生 / 桜島 amazon
杉林の前には、数知れぬ蜻蛉の群が流れていた。たんぽぽの綿毛が飛んでいるようだった。
川端 康成 / 雪国 amazon
絣(かすり)のように群がり光る赤トンボ共
石坂 洋次郎 / 山のかなたに amazon
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