昼間の酒は 廻りが速く、邦彦はどうでもよくなって、
宮本 輝「道頓堀川（新潮文庫）」に収録 ページ位置：41% 作品を確認（amazon）
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酒に酔う・酔っ払う
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......た。それならば男の言うように、父のツケで飲み食いすればいいではないかと思った。父が死んだことを知っていて、なぜ男はあえて近況などを自分に訊いたのかとも思ったが、昼間の酒は廻りが速く、邦彦はどうでもよくなって、煙草に火を点けると、首を廻して入口のところに飾ってあるまねき猫を見た。「あの猫、阿倍野のお店にも置いてありましたねェ」「いや、阿倍野の店のんは割れてしまいまして......
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私があんまり酔っぱらっているので、その夜時ちゃんは淋しい眼をして私を見ていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
酔うということは失った真面目さを取り戻すことよ。
岡本かの子 / 巴里祭
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俊郎はもはや母親より自分のほうが社会的な分別をわきまえていると信じ込んでいる節があって、尋恵が何かを諭そうとしても素直には耳を傾けなくなっている。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
目を覚ましてしばらくすると、『オズの魔法使い』にでてくる竜巻のように空腹感が襲いかかってきた。それは理不尽と言っていいほどの圧倒的な空腹感だった。
村上春樹 / パン屋再襲撃「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
私の食慾はあさましく犬の感じにまでおちこんでしまっていた
林芙美子 / 新版 放浪記
わたしは少しもつらくないし、悲しくなかった。気持ちは、砂時計の砂のようにさらさらに乾いていた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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