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(蠣を食べると)何か小さな物が舌の上に残ったので、彼はそれを指の先に落して見た。それは目高の眼程の小さい真珠だった。 勿論 大きさからいっても別に 価 のあるものではなかったが、口へ入れたものから、そんなものの出たところに何かしら幸運らしい気持が感ぜられた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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吉兆・いい予感
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前後の文章を含んだ引用
......してそれをぐらぐらする小さな餉台の上に置くと元気にちょっと頭を下げ、出て行った。 腹が空いているつもりだったが、彼は余り食えなかった。酢にした蠣だけが食えた。 何か小さな物が舌の上に残ったので、彼はそれを指の先に落して見た。それは目高の眼程の小さい真珠だった。勿論大きさからいっても別に価のあるものではなかったが、口へ入れたものから、そんなものの出たところに何かしら幸運らしい気持が感ぜられた。八 十日程経った。その間彼は幾度か参り、又元気になった。元気になった時はもう参らないぞ、と思った。が、その元気──亢奮が去ると、又ジリジリと参った。それは熱のよ......
単語の意味
目高(めだか)
目高・・・1.メダカ科の淡水魚。3cmほどの小魚で、群がって泳ぐ。背中は薄黄色、腹は白色。目が大きく、丸呑みにすれば、目がよくなるとか突き出てくるなどの俗信をもつ。名前の由来は、高い位置に目があるように見えるため。一昔前、田んぼや小川、池などで普通に見られたが、現在は国産メダカは絶滅危惧種。
2.目が高いこと。物を見る目、鑑識力がすぐれていること。また、そういう人。
2.目が高いこと。物を見る目、鑑識力がすぐれていること。また、そういう人。
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