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わたしはこれまでずいぶんたくさんの量の文章を書いてきた。日常的に──ほとんど毎日。ものすごいスピードで休みなくのびつづける広大な牧場の草を、一人でせっせと刈り続けるみたいに。今日はここ、明日はあそこ……、一周して帰ってくる頃には草は元通りに長くさわさわと茂っている。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:61% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......っとわたしの中にあった。草むらの中の無口な蛇のように。 ここでとりあえずのテーゼ。私は日常的に文字のかたちで自己を確認する。そうね?そのとおり! というわけで、わたしはこれまでずいぶんたくさんの量の文章を書いてきた。日常的に──ほとんど毎日。ものすごいスピードで休みなくのびつづける広大な牧場の草を、一人でせっせと刈り続けるみたいに。今日はここ、明日はあそこ……、一周して帰ってくる頃には草は元通りに長くさわさわと茂っている。 しかしミュウに出会ってからは、わたしは文章というものをほとんど書かなくなってしまった。どうしてだろう? Kの言うフィクション=トランスミッション説はなかなか説......
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ペンを小刻みに走らせて
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
(すらすらと小説を書く)頭の中にあるものを次から次へと文章に移しかえることができた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
熱に浮かされたような書きっぷり
中島 敦 / 李陵 amazon
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「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
糸を切られたあやつり人形のように、ぐにゃりと居間の畳に倒れ込み
安部 公房 / 他人の顔 amazon
「言葉・話」カテゴリからランダム5
私が書いている時代小説というものを、たとえていえば、 「今日は、姉川の戦場に大軍をひきいて戦う織田信長を書く」 そして、 「明日は、江戸の町の片隅で、その日暮しを送っている叩き大工を書かねばならない」 のであるから、気分を転換させることが実に骨が折れるのだ。自分では気づかぬことだが、家人にいわせると、信長のような英雄を書いているときは、むずかしい顔をして威張っているらしい。 酒のみの大工や八百屋を書いているときは、むやみと饒舌になり、晩酌の量もふえるという。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
(死語)人力車などと似たような距離に遠のいてしまった言葉
半村 良 / 雨やどり amazon
〝ナポレオン伝〟は歴史の英雄を過度に美化して描いている
阿刀田 高 / ナポレオン狂「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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