(聖堂の柱)石の大地にそびえる大樹のような、どうしても見上げずにはいられない威厳を持つ柱だった。
小川 洋子 / 乳歯「口笛の上手な白雪姫」に収録 ページ位置:56% 作品を確認(amazon)
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聖堂
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......がりをかき乱さないようそろそろと歩いた。君が発するのは、丸みを帯びた敷石の表面を靴底が撫でる気配だけだった。 左手に五本、右手に五本、規則正しく柱が並んでいた。石の大地にそびえる大樹のような、どうしても見上げずにはいられない威厳を持つ柱だった。一番手前の一本に掌を当て、首を傾けた時、柱が天井と接するところにもまた、扉の上部と同じく浮彫が施されているのに気づいた。壁の高いところにある小窓から漏れる光が、......
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聖堂の表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
積み木でこしらえたような可愛らしい聖堂だった。アーチ形の窓と後ろ側に控える塔以外、目立ったアクセントはなく、石積みの壁はポプラの緑を邪魔しない色合いに風化し、とんがり屋根が青空を優しい角度に切り取っていた。
小川 洋子 / 乳歯「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
聖堂の中は君が思うよりもずっと暗かった。ついさっき通り抜けたばかりの扉の向こうには光があふれているのに、そのうちのほんのわずかな一筋か二筋が、遠慮深げに射し込んでいるばかりだった。石の床は摩耗し、暗がりに染まって濡れたようになり、靴底にひんやりと吸いついてきた。小さな窪みの一つ一つが水滴のようだった。
小川 洋子 / 乳歯「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
(聖堂の柱)石の大地にそびえる大樹のような、どうしても見上げずにはいられない威厳を持つ柱だった。
小川 洋子 / 乳歯「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
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〈パール・ハイツ〉という、きれいなのは名前だけで外観はおんぼろの木造二階建てアパート
湊 かなえ / 罪深き女「ポイズンドーター・ホーリーマザー (光文社文庫)」に収録 amazon
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