(タマリスク)閉じたまぶたの裏側の血の色に似た花が、冷たい炎のように燃え盛って
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:41% 作品を確認(amazon)
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花
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......うしても思い出せない。タマ……タマス……タクマ……タリスマ……タクラマ……。口のなかでどう唱えても最後にはタクラマカンという語になってしまう。名を忘れたその花、閉じたまぶたの裏側の血の色に似た花が、冷たい炎のように燃え盛って、地平線さえ定まらない砂漠のひろがりを茫々と覆い尽くしている。十和子の指先からも髪からも花弁の色の炎があがる。 そのまま眠りに落ち込んでいく陶然とした感覚のなか......
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花の表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
浜木綿(はまゆう)の太い茎の先についた群れ花が、白く人の顔のように宙に浮いて見える
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
十五メートルはあろうかというアオダモが、泡のような白い花を頭上で揺らす。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
(オレンジがかった黄色のバラ)おひさまのような色で、これをテーブルの真ん中に飾ると、部屋全体がパッと明るくなりそうです。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
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「植物」カテゴリからランダム5
錯雑した枝と枝とは網の目になり壁になり軒になって
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
濁った朝焼けの空を、樹々の梢がやたらにかきまわして騒ぐ
永井 龍男 / コチャバンバ行き amazon
庭の大輪の白い菊の花が、そうめんのように、白い紙の首輪の上に開いている。不具者のような大輪の菊の花なり。
林芙美子 / 新版 放浪記
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