廊下には消毒薬の臭いに垢くさい臭いが漂っている。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 ページ位置:12% 作品を確認(amazon)
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病院
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前後の文章を含んだ引用
......並んだ槐の樹を濡らしていた。 生体解剖の手術が行われたという第一外科病棟はすぐわかった。私は見舞客を装って三階まで登った。三階まで入院患者の大部屋になっていて、廊下には消毒薬の臭いに垢くさい臭いが漂っている。これは確かに勝呂病院の診察室の臭気である。 手術室にはだれもいなかった。革ベッドが二つ、窓ぎわにころがしてある。私は床にしゃがんで、しばらくジッとしていた。なぜ......
単語の意味
垢(あか)
垢・・・皮膚の上の、汗やほこり、脂が交じってできる汚れ。
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(小さな病院の)昔風の 磨りガラスの 嵌った窓口
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
(病院は)まるで大きな墓みたいだ。
椎名 麟三 / 永遠なる序章 amazon
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その向こうには本屋がある。いつも立ち読みの人々がずらりとこちらに背を向けている。
吉本 ばなな / 新婚さん「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
波止場に船が着いたのか、汽笛の音がしている。波止場の雑音が、フッと悲しく胸に聞えた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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聴診器やピンセットや血圧計が無造作に置いてあった。その細くくねった管や、鈍い銀色の光や、洋梨型のゴム袋は、なまめかしい昆虫のようだった。カルテに書き込まれたアルファベットの続け文字には、ぞくぞくする秘密めいた美しさがあった。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
白い天井ばかりを見ている日々が数日続く
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
病院は決して楽しい場所ではない。整然と清潔にされすぎていて、ロビーですらどこかに緊張感を含んでいる。
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
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