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眠りに落ち込んでいく陶然とした感覚
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:41% 作品を確認(amazon)
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眠りに落ちる・寝つく
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前後の文章を含んだ引用
......色に似た花が、冷たい炎のように燃え盛って、地平線さえ定まらない砂漠のひろがりを茫々と覆い尽くしている。十和子の指先からも髪からも花弁の色の炎があがる。 そのまま眠りに落ち込んでいく陶然とした感覚のなかから、ふいに身体がどこまでも収縮していくような恐怖が湧き上がってくる。いつの間にか、どこか地中の穴のようなところに閉じ込められている。一本の蝋燭がぼうっと......
単語の意味
陶然(とうぜん)
陶然・・・酒に酔っ払って気持ちのいいさま。心を奪われて気持ちよくなっているさま。「然」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。
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足を踏み外して、真っ暗な底なしの穴に落下していくような深い眠りだった。瞼が自然にかぶさり、次の瞬間に意識が消滅した。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
目を閉じてベッドの上でゆっくりと体をのばした。そして夢のない眠りの中ヘと意識を沈みこませていった。
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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枕木のように床に置き捨てになっている学生の顔
小林多喜二 / 蟹工船
まだ眠くて堪らない小犬のように眼をつむったまま加奈子の笑い声をうるさがった。
岡本 かの子 / 春「岡本かの子全集 (第2巻)」に収録 amazon
わたしは眠気が詰まって重くなった身体をもてあますように、ゆっくりと彼の向かいに坐った。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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