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築き上げた永遠の城塞 が、はかなくも瞬時の蜃気楼 のように見る見るくずれて行く
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:23% 作品を確認(青空文庫)
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消える
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前後の文章を含んだ引用
......ぐ、倉地が思わず出たあくびをじっとかみ殺したのをいち早く見て取ると、葉子はこの種の歓楽がすでに峠を越した事を知った。その夜は葉子には不幸な一夜だった。かろうじて築き上げた永遠の城塞 が、はかなくも瞬時の蜃気楼 のように見る見るくずれて行くのを感じて、倉地の胸に抱かれながらほとんど一夜を眠らずに通してしまった。 それでも翌日になると葉子は快活になっていた。ことさら快活に振る舞おうとしていたには違い......
単語の意味
永遠(えいえん・とわ)
永遠・・・ある状態が果てしなく続くこと。物事が変化しないこと。無窮(むきゅう)。永久(えいきゅう)。
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消えるの表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(幻覚で、)ロマンスを彩って垂れていた薄青色の紗の幕が、途端にハッと消えてしまいました。まるで別荘の廊下に置かれた裸蝋燭の灯が、冷たい夜風のか弱いひとあおりにフッと滅してしまうような工合です。
村上知行 / 殉情の人
林芙美子 / 新版 放浪記
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スコップで土を丁寧にほぐしてくれました。《…略…》土はみるみるふっくらとしてきました
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
たっぷりと焦らしてやってから電話に出た。
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
校舎の方々の出口から弾き出されるように生徒が散らばり出す
由起 しげ子 / 女中っ子「女中ッ子・この道の果に (1955年) (小説文庫)」に収録 amazon
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