乾いた砂が長靴のくるぶしまでを 捉えて、自由がきかなかった。
浅田次郎 / ラブ・レター「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:70% 作品を確認(amazon)
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砂漠・砂丘
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前後の文章を含んだ引用
......める浜に舳先を乗り上げて小舟は止まった。 吾郎は妻と子の姿を探して浜を徨い歩いた。振り返ると湖はまっしろな霧に呑まれていた。 鈴を振るような白蘭の声が聴こえる。乾いた砂が長靴のくるぶしまでを捉えて、自由がきかなかった。 吾郎は口に手を添えて妻を呼んだ。 声を追って、吾郎は砂丘にはい上がった。 吾郎は霧の中に屈みこんで背中をさし出した。 足元に紅紫色の浜茄子が咲いていた。 花は......
単語の意味
砂(すな)
踝(くるぶし)
砂・・・岩石が細かくなったもの。岩が徹底的に砕かれたもので有機物が含まれていない。そのため、土(有機物が含まれる)と違って、植物は育ちにくい。砂場や砂漠に雑草が生えにくいのもこのため。
踝・・・足首の関節のところで、内側と外側に骨が盛り上がっている部分。
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巨大な水鳥の上嘴(じょうし)のように、細長い尾根筋のふくらみ上がった砂丘
島尾 敏雄 / 島尾敏雄 amazon
砂漠から吹きつける砂嵐は、あたりにもうもうと立ちこめ、二重窓のすき間からも砂が入ってくる
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
地平線さえ定まらない砂漠のひろがり
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広大な、赤とも白ともつかない地面が延々と広がる
伊坂 幸太郎 / 砂漠 amazon
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部屋は三十二階で、外の眺めは、低く広がる街並だった。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
林芙美子 / 新版 放浪記
涼しそうな緑の衝立の蔭。確かに清冽 で豊かな水。なんとなく魅せられた感じであった。
梶井基次郎 / 城のある町にて
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