天井の低い三等船室の暗がりで、父は水の光に透かしては、私の頭の虱 を取ってくれた。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:61% 作品を確認(青空文庫)
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船室・船内
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前後の文章を含んだ引用
......か、私は門を出がけに手にさわった柊 の枝を折って、門司まで持って行ったのを覚えています。門司へ着くまで、その柊の枝はとても生々していました。門司から汽船に乗ると、天井の低い三等船室の暗がりで、父は水の光に透かしては、私の頭の虱 を取ってくれた。鹿児島は私には縁遠いところである。母と一緒に歩いていると、時々少女の頃の淋しかった自分の生活を思い出して仕方がない。 「チンチン行きもんそかい。」 「おじゃったもは......
単語の意味
虱・蝨(しらみ)
虱・蝨・・・シラミ目の昆虫の総称。哺乳動物に寄生して吸血する小形の虫。血を吸われるととてもかゆくなる。形は紡錘形で平べったく、色は灰白色、羽や目は退化してない。不潔なところに発生して、感染症の媒介をする。蚤(のみ)などと違い、宿主の体から離れると間もなく死ぬ。白虫(しらむし)。半風子(はんぷうし)。
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波が出てきた。船が揺れる度 に、ローソクの灯が消えそうに細くなり、又それが明るくなったりした。
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太鼓の内部のような船室
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翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
自動車が光の縞模様のようにひんぱんにすれちがい
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