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......のように赤い。「いいわよ、一回でじゅうぶんよ」ミュウは言う。そして切符を買い、プラットフォームに上る。観覧車の乗客は彼女一人しかいないようだった。目につく限り、どの箱にも乗客の姿はない。たくさんの空っぽの箱が、くるくると無為に空中を回転しているだけだ。まるで世界そのものが尻すぼみの終局に近づいているみたいに。　彼女が赤い箱の中に乗り込んで、ベンチに腰を下ろすと、さっきの老人がやってきてドアを閉め、外からロックする。たぶん安全のためだろう。観覧車は老いた動物のようにか......

単語の意味

終局（しゅうきょく）

無為（むい）

姿・形・容・態・躰・體・軆・骵（すがた）

尻・臀・後（しり）

終局・・・終わりを迎えること。碁や将棋の勝負がつくこと。

無為・・・１．自然のままで手を加えないこと。
２．何もしないうちに時間が過ぎること。ぶらぶらすること。
３．仏教で、生滅や変化しないもの ⇔ 有為(うい)。

姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・１．身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
２．身なり。容姿。
３．目に見える、人の形。人の存在。
４．物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
５．物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]

尻・臀・後・・・１．腰のうしろ下部で、肉が豊かについている部位。座るときや腰をかけるときに下に位置するところ。肛門（こうもん）と尾てい骨がある辺り。尻（けつ）。臀部（でんぶ）。御居処（おいど）。
２．衣服の１にあたる部分。「ズボンの尻」
３．和服の腰から下の、裾（すそ）のほうの部分。
４．物事や長く続いているモノの、後方や一番あと。終わりの部分。しまい。最後。末端（まったん）。結果。
５．容器の外側の底の部分。また、果物の底部。「鍋の尻」