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肉体労働に疲れきった男の苦しげな鼾
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:62% 作品を確認(amazon)
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イビキ・寝息
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前後の文章を含んだ引用
......結しないもどかしさが十和子のなかに鬱積していく。その鬱積が水島への思慕をさらに烈しいものにする。 真夜中過ぎに帰ると、陣治はたいてい眠っている。部屋のドア越しに肉体労働に疲れきった男の苦しげな鼾が聞こえる。 ときには、脱ぎ捨てられているはずの泥靴が入り口に見当たらないことがあって、そんなときは決まって明け方近くに玄関ドアの開く音がする。短い廊下に這うよ......
単語の意味
肉体(にくたい)
鼾(いびき)
肉体・・・肉から構成されている体。生きている人間の体。生身の体。
鼾・・・寝ているときに呼吸とともに鼻や口から出る、うるさい音。
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呑気 な鼾をかいている
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
母上は疲れ果てたように、間もなく破れた草笛のような、かすれた小さい寝息を立てて眠った。
大原 富枝 / 婉という女 amazon
夢のなかにいるひとの息づかい。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
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海に沈んでいくみたいに眠ってしまった。
朝井 リョウ / 燃えるスカートのあの子「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
巻子の姿を思いだしながら、手伝ってあげたらよかったな、と白っぽく霞んでゆく意識の切れ端がひらひらする中で、そんな映像と気持ちを追いながらまた眠ってしまっていた。
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
タマルは今頃、事態を解決するための策を練っているはずだ。彼の思考は高速で回転している。眉をひそめ、ボールペンの頭で机をこつこつと叩いている彼の姿を青豆(人名)は思い浮かべる。やがてその単調な途切れないリズムに導かれるかのように、眠りの柔らかい布が彼女を包んでいく。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
いろいろの雑音……がすべて彼の睡い耳に溶け合って、さながら子守唄のように聞かれた。
相馬 泰三 / 六月 amazon
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