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ひとりで旅へ出ることは、おのれを知ることになる。 つまり、見も知らなかった人びとが自分に相対しての口のききよう、表情のうごき、態度の変化などによって、 (ああ、自分は、この人にこうおもわれているのだな) ということがわかる。知合いの人たちではこうはいかぬ。まったく見知らぬ人のゆえに、その反応によって、われわれは、自分自分をたしかめることができるのである。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:16% 作品を確認(amazon)
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旅行・旅に出る
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前後の文章を含んだ引用
......そのかわりには、おれもうんとはたらき、お前たちに、せいぜい、うまいものを食べさせるつもりだ」 こういうと母の相好は、よだれをたらさんばかりにゆるむのである。◇ ひとりで旅へ出ることは、おのれを知ることになる。 つまり、見も知らなかった人びとが自分に相対しての口のききよう、表情のうごき、態度の変化などによって、 ということがわかる。知合いの人たちではこうはいかぬ。まったく見知らぬ人のゆえに、その反応によって、われわれは、自分自分をたしかめることができるのである。 また、仕事ではない旅のときは、一心に躰をうごかし、荷をはこび、車へ、列車へ乗ったり降りたり、また一心に、食べるもののことをおもい、一心に口の中へ入れる。 こう......
単語の意味
顰める(しかめる)
顰める・・・嫌な気持ちになったときに、眉間の部分にしわを寄せること。不快を表す表情を作るときの顔の動き。
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四人で仲よくスペイン旅行を楽しんだが、そのときは男性もまじえた四人組なので気も強くなり、場末のレストランや居酒屋ふうの店にもって出かけた。
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
段々陽のさしそめて来る港町をつっきって汽車は山波 の磯べづたいに走っている。私の思い出から、たんぽぽの綿毛のように色々なものが海の上に飛んで行った。海の上には別れたひとの大きな姿が虹 のように浮んでいた。
我が家が遠ざかるにつれ、確実に日常からも離れていく。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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(小説のリライト)内容そのものには手を加えず、文章だけを徹底的に整えていく。マンションの部屋の改装と同じだ。基本的なストラクチャーはそのままにする。構造自体に問題はないのだから。水まわりの位置も変更しない。それ以外の交換可能なもの――床板や天井や壁や仕切り――を引きはがし、新しいものに置き替えていく。俺はすべてを一任された腕のいい大工なのだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
電気にかかったように鯱張 って
夢野久作 / ドグラ・マグラ
釣るし亀が泳ぐような格好をしてシャーツを脱ごうとしてもがく
二葉亭 四迷 / 其面影 amazon
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